釣り仲間であり、ご同業でもあるOさんと、今年も1泊2日で馬瀬川の上流域に出かけた。
Oさんがメンバーとなっている渓小屋泊まりだ。昨年は5月の下旬に行った。
Oさんは単に「小屋」と呼んでいたけど・・・「渓小屋」と勝手に呼ばせてもらう。
約30年前(!)Oさんの小学校時代からの友だちの「Iさん」が中心となって、13名でお金を出し合い、手作りで建てたという。
当初は、電気もガスもなかったという。さすがに今は、電気もガスもあるが、電話はないし、携帯も通じない。
現地に着くと、その中心人物の「Iさん」がいらした。渓小屋の前で鮎釣り中。
そのお知り合いの「Iさん」も、今日泊られるということで、今は、源流域にルアーでイワナを狙いに行っているという。
私も「Iさん」なのでイニシャルトークはややこしくなる。
当初は私たち2人かと思っていたが、4人になって楽しさは倍増。
小屋の前のこの流れで、Iさんと鮎釣りをするというOさんを降ろして、私ひとり、車で上流に向かった。
Oさんはフライと鮎の両刀使い。
Iさんは鮎と海釣り。
もうひとりのIさんは、ルアーマンだが最近フライを始め、しかもクロダイもヘラもシラハエもなんでもやるという釣りの百貨店のような人。年間130日釣りをするという猛者。
私は、小屋から5キロほど上流の去年やって良かったポイントの少し下に入るが、最近稚魚放流されたらしい10cm前後のアマゴがフライをひったくる。
どこを流しても、このクラス。だんだんメゲてくる。
「聞いてないよお!」
しばらく行って、岩陰を狙って、やっと出た!と思ったら20センチ程度のイワナ君。うーん。
写真を撮らずにリリース。
その後、枝沢に入ってみるが、同じようなイワナが1匹とそれ以下のおちびさんが2匹のみ。ここは稚魚放流をしていないから、このチビイワナは天然もの?
このポイントの岩の間で、いいサイズのイワナが出たが、残念ながら即バラシだった。
しばらく上流に行くと、突然の先行者。
おかしいなあ。車でこのずっと上まで走って、釣り人が入っていないか確認に行ったんだけどなあ。
下流に戻って私の車、見える所に停めておいたんだけどなあ。確信犯かなあ・・・
雷も鳴って、ポツポツ来たし、頭にも来たので、小屋に戻ると、ルアーマンのIさんも戻っていた。
やっぱりルアーでも小さいのに翻弄されたらしい。
で、ビールをいただいて、ウサバラシの乾杯!
しかし、この渓小屋、実にいい味だ。
イブニングは小屋前を少しやってみたが、雷が本格的になってすぐに退散。
晩飯に突入。
バーベキューも美味しかったが、鮎も美味かった。
Iさん手作りのピクルスも・・・
一番左のアマゴは、小屋の前でIさんの鮎釣りに掛ったやつ。
フライには出ずに、鮎のおとりに掛るとは・・・なんというやつだ。
Iさんが作ってくれた、「黒鯛の開き」を使った混ぜご飯もおいしかった。
これが、馬瀬で食べる本物の「まぜごはん」!!!
夜は更け、ビールに焼酎に日本酒・・・
還暦過ぎが3人と、まあ似たようなもんのおっさんの計4名。
釣りから野菜作りから政治まで、話は尽きないのでありました。
まあ、そりゃあ酔っ払いますわな。
で、翌日は二日酔いの身体に鞭打ってOさんと2人で、某支流に。
しかし・・・なぜか、魚影が薄いんだなあ。
午前中やって私のフライに出たのは小さいのが1回だけ。
Oさんも首をかしげる。
この沢に入ってこんなことは初めてだった。
しかも、途中からの脱渓が難しい沢なので、林道に登れるところまで行くしかない。
帰りの林道歩きも足が重かった。
しかし、道端のクリーム色のヤマオダマキ(?)
や可憐なササユリが、
落ち込んだおっさんたちの心を、ちょっと慰めてくれた。
まあ、釣りってのはこういう時もあるさ。
渓小屋に戻って、ざるそばと天ぷらの昼食。
Oさん、Iさん、上げ膳据え膳ですみませんでした。
しかし、ほんとに・・・「まぜごはん」美味しかったなあ。