以前勤めていた会社から、120周年の記念品として、シングルモルトのウイスキーが送られてきた。
10年前の110周年の時、記念事業として社長と社長室のメンバーが、スコットランドに渡り、「ベンネビス」という蒸留所で仕込んできたウイスキーだ。
ベンネビスは英国の最高峰の山の名前。(といっても1344mしかないのだけれど、姿は美しく、緯度が高ので、自然は厳しいらしい)
蒸留したての透明なウイスキーを樽に詰め、社長自らが貯蔵庫まで転がしていくセレモニーをやり、そのプロセスをビデオにおさめてきて、記念式典でそれを流した。
そのウイスキーが10年の年月を経てボトリングされ、今、ここにあるのだ。
私は、自分の勝手で中途で会社を辞めたのだから、本来はもらう資格などないのだが、110周年のパーティーの企画演出や社史の編纂、ビデオの編集等を担当したことで、社長が送るようにと指示を出されたようだ。
名前は「Reset」。
一日の終わりに、このウイスキーを楽しみ、明日に向けて「Reset」することと、120年の歴史を大切にしながらも、新しい気持ちで未来に向かおうという意志が感じられるネーミングだ。
ありがたく味わった。
55度という強さ。
少し若い感じがするが、香りはベンネビスの清冽な自然を感じさせる。
あと2年、あと8年寝かせたものをもう一度・・・と思ったが、さすがにそれは・・・
最近は焼酎を飲むことが多くなったが、やっぱりフライフィッシングに似合うのはウイスキーだなあ。
この「Reset」をスキットルに詰めて、渓流に持って行くことにしよう。